2023年12月29日

2023(令和5)年 第51週
(12月18日~12月24日)

~新型コロナウイルス感染症~
咳エチケット、手洗い、マスクの着用、ワクチン接種が重要

【定点把握感染症】
「新型コロナウイルス感染症 増加続く」
 第51週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は2,655例であり、前週比9.0%減であった。
定点あたり報告数の第1位はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で以下、感染性胃腸炎、咽頭結膜熱、手足口病、流行性角結膜炎の順で、定点あたり報告数はそれぞれ4.98、4.95、2.08、0.60、0.52である。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は前週比10%減の981例で、泉州7.52、大阪市南部6.33、大阪市西部6.10、北河内6.00、南河内5.63であった。
 感染性胃腸炎は10%減の976例で、南河内7.88、中河内7.75、大阪市西部5.90である。
 咽頭結膜熱は15%減の409例で、北河内3.80、中河内3.10、南河内2.81であった。
 手足口病は8%減の119例で、南河内1.19、堺市1.05、大阪市西部0.90である。
 流行性角結膜炎は4%減の27例で、大阪市東部1.33、南河内1.25、中河内0.80であった。

 インフルエンザは20%減の4,827例で、定点あたり報告数は15.77である。
堺市20.72、大阪市西部19.93、南河内19.42、北河内18.34、大阪市北部16.45である。
 新型コロナウイルス感染症は17%増の893例で、定点あたり報告数は2.92であった。
堺市3.31、南河内3.29、泉州3.26、北河内3.24、大阪市南部3.22である。
第46週以降増加が続いている。

~腸管出血性大腸菌感染症~
食肉・食材の十分な加熱処理、調理器具の十分な洗浄や手洗いの励行などにより、食中毒や感染拡大の予防を徹底することが重要です

【全数把握感染症】
「腸管出血性大腸菌感染症」
 腸管出血性大腸菌感染症の原因菌は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、代表的なものはO(オー)157、O26、O111がある。
汚染飲食物を介する経口感染がほとんどで、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群を起こす場合がある。
3-5日の潜伏期をおいて、激しい腹痛を伴う頻回の水様便の後に、血便となる(出血性大腸炎)。
発熱は軽度で、多くは37℃台である。
有症者の6-7%では、発症数日後から2週間以内に、重症の溶血性尿毒症症候群を発症する。
初夏~初秋において、腸管出血性大腸菌感染症の報告が増加するが、2023年は秋以降も報告数が多いことから、引き続き注意が必要である。

腸管出血性大腸菌感染症(大阪府感染症情報センター)

腸管出血性大腸菌感染症とは(国立感染症研究所)


【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年12月28日更新)