2023年12月15日

2023(令和5)年 第49週
(12月4日~12月10日)

~新型コロナウイルス感染症~
咳エチケット、手洗い、マスクの着用、ワクチン接種が重要

【定点把握感染症】
「新型コロナウイルス感染症 増加」
 第49週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は2,750例であり、前週比0.3%減であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱、流行性角結膜炎、手足口病の順で、定点あたり報告数はそれぞれ5.25、5.01、2.57、0.65、0.47である。
 感染性胃腸炎は前週比1%増の1,035例で、南河内9.38、大阪市南部6.17、中河内6.10、大阪市北部5.93、北河内5.84であった。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は7%増の986例で、大阪市西部7.90、大阪市南部6.89、泉州6.33である。
第45週に過去最高を記録して以降、増加傾向が続いている。
 咽頭結膜熱は10%減の506例で、北河内4.80、中河内4.00、南河内3.69であった。
 流行性角結膜炎は31%増の34例で、三島2.00、大阪市東部1.17、北河内0.83である。
 手足口病は9%減の93例で、北河内0.92、南河内0.69、三島0.63であった。

 インフルエンザは27%増の6,794例で、定点あたり報告数は22.20である。
大阪市北部28.35、南河内27.33、中河内25.32、北河内24.66、堺市24.62であった。
府内では、11月、AH1が46%、AH3が54%検出されている。
 新型コロナウイルス感染症は25%増の695例で、定点あたり報告数は2.27である。
大阪市東部2.95、大阪市北部2.85、堺市2.69、泉州2.50、豊能2.46であった。
第46週以降増加が続いている。

~腸管出血性大腸菌感染症~
食肉・食材の十分な加熱処理、調理器具の十分な洗浄や手洗いの励行などにより、食中毒や感染拡大の予防を徹底することが重要です

【全数把握感染症】
「腸管出血性大腸菌感染症」
 腸管出血性大腸菌感染症の原因菌は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、代表的なものはO(オー)157、O26、O111がある。
汚染飲食物を介する経口感染がほとんどで、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群を起こす場合がある。
3-5日の潜伏期をおいて、激しい腹痛を伴う頻回の水様便の後に、血便となる(出血性大腸炎)。
発熱は軽度で、多くは37℃台である。
有症者の6-7%では、発症数日後から2週間以内に、重症の溶血性尿毒症症候群を発症する。
初夏~初秋において、腸管出血性大腸菌感染症の報告が増加するが、2023年は秋以降も報告数が多いことから、引き続き注意が必要である。

腸管出血性大腸菌感染症(大阪府感染症情報センター)
腸管出血性大腸菌感染症とは(国立感染症研究所)

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年12月14日更新)