2018年11月09日

平成30年 第44週(10月29日~11月4日)

【定点把握感染症】
「感染性胃腸炎 増加続く」
第 44 週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は 1,842 例であり、前週比 4.0%減であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、RS ウイルス感染症、手足口病、咽頭結膜熱の順で、定点あたり報告数はそれぞれ 4.1、1.7、0.8、0.6、0.5 である。
感染性胃腸炎は前週比 22%増の 828 例で、南河内 6.8、大阪市西部 6.6、中河内 5.3、北河内 4.6 であった。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は 14%減の 349 例で、堺市 3.1、南河内 2.6、大阪市南部 2.2、泉州 2.0 である。
RS ウイルス感染症は 38%減の 155 例で、中河内 1.2、北河内 1.1、大阪市西部 1.0 であった。
手足口病は 30%減の 118 例で、泉州・大阪市北部 1.0、大阪市西部 0.9 である。
咽頭結膜熱は 1%増の 108 例で、北河内 1.1、大阪市西部 0.8、中河内 0.7 であった。
また、インフルエンザは 18%増の 106 例、定点あたり報告数 0.3 で、三島 1.0、大阪市北部 0.8 である。

【全数把握感染症】
「A 型肝炎」
A 型肝炎は、A 型肝炎ウイルス感染による疾患である。
大規模な集団発生はみられないが、海外渡航者による輸入例、汚染食材や男性の同性間性的接触を介した感染事例などが報告されている。潜伏期は 2~6週間であり、発熱、倦怠感などに続き、肝機能障害、食思不振、嘔吐、黄疸、肝腫大、灰白色便を認める。
1~2 カ月の経過の後に自然回復するが、まれに劇症化することがある。
ワクチン接種が有効とされ、接種後、抗体獲得率は、95%以上である。
感染防御効果は数年以上続くと言われている。

【大阪府感染症情報センターより参照】
(平成30年11月8日更新)