2019年05月03日

平成31年第17週(4月22日~4月28日)

【定点把握感染症】
「手足口病 5週連続増加」
第17週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は3,382例であり、前週比6.8%増であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病、RSウイルス感染症、咽頭結膜熱の順で、定点あたり報告数はそれぞれ8.62、2.91、1.85、1.02、0.75であった。
感染性胃腸炎は前週比2%増の1,698例で、北河内13.11、南河内11.81、大阪市北部10.46、大阪市南部8.83、豊能8.27である。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は前週比2%増の574例で、南河内8.81、北河内3.44、大阪市南部3.17であった。
手足口病は前週比49%増の365例で、北河内6.00、中河内3.10、大阪市北部2.92である。
RSウイルス感染症は前週比22%減の201例で、南河内2.31、大阪市西部2.30、北河内1.15であった。
咽頭結膜熱は前週比36%増の148例で、中河内1.25、泉州1.00、北河内0.89である。
インフルエンザは18%増の760例で、定点あたり報告数は2.53であった。南河内3.29、北河内3.24、豊能3.21である。

【全数把握感染症】
「レプトスピラ症」
レプトスピラ症は、病原性レプトスピラ感染に起因する感染症である。病原性レプトスピラは保菌動物の腎臓に保菌され、尿中に排菌される。保菌動物として、げっ歯類を
はじめ多くの野生動物や家畜(ウシ、ウマ、ブタなど)、ペット(イヌ、ネコなど)が挙げられている。
ヒトは、保菌動物の尿で汚染された水、土壌、尿との直接的な接触によって経皮的に感染する。
レプトスピラ症は急性熱性疾患であり、軽症型から、黄疸、出血、腎障害を伴う重症型(ワイル病)まで多彩な症状を示す。
5 ~14 日間の潜伏期を経て、発熱、悪寒、頭痛、筋痛、腹痛、結膜充血などが生じ、第4 ~6 病日に黄疸、出血傾向が増強する。
近年、海外渡航者が増加し、流行地域からの輸入感染例の報告も増加し、注意が必要である。

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和元年5月9日更新)